その昔、とある会社で働いていた時に、なかなかおもしろい人がいて。最初知り合ったばっかりの時は「なんだこの人」って思うような言動が多くて戸惑ったけど付き合いが長くなるにつれて、だいぶ高ビーな発言もけっこうツボにはまってきて、まぁ、中には半分バカにしたようなおもしろがり方をしてる人もいたけど、けっこう馴染んできてたんです。まぁ、だいぶ経ってからさらに不思議な困ったチャンが現れたから、むしろ彼女がまともに思えたりもしたんだけどね。
一度だけ二人で飲みに行ったことがあって、私が失恋カウントダウンに入っていた時だったんだけど他の友達の励ましやらアドバイスとは一風変わっていて思わず笑っちゃったし、その瞬間だけでも強気になれたりね。
でも、その人の言動の中で、私が唯一納得のいかなかったことがあって、それは「それは私の仕事じゃありません。」というセリフ。彼女はよく使ってたらしい。上司に依頼された仕事でも、そう言って断ることがあったみたいだし。私は直接彼女が言ってるところを聞いたわけじゃないんだけど、いろんな人から聞かされてたまげたことを覚えてます。
いや、何を頼まれても仕事のうちだろって思ったし、どんな些細なことだろうと、逆に自分にそんなことができるのか?っていうようなことでも、それでお金もらってるんだし、それが仕事だろって思ってたし、今も思ってるので、まず仕事を限定してしまっていることも驚いたし、断るという行為にもビックリした。
その彼女も確か最終的には、そんな態度じゃ続けてもらえないっていうことになったんじゃなかったっけ。それでも2年か3年は続けてたのかな。例の困ったチャンの方は試用期間内にクビになったけど。しかも辞めた後も問題になって、社員証というか入館証を記念に持っていっちゃって、返さなかったみたいw
まぁ、それはさておき、なんでそんな昔のことを思い出したかというと。今日、在籍年数はだいぶ長いけど先月正式に勤め始めたばかりの女の子にだいぶイラッとしたからなんです。いや、日々小さくイラッとしてるんだけど、それでも小さな組織だし、仕事頼むこともあるし、何しろ社会人なりたてなわけだし、目をつぶることも多いんだけど・・・つーか、今日も目をつぶったんだけども。
久しぶりに、いつだったかある人に言われたセリフが頭の中に浮かびました。
「要は、キミ、その子が嫌いなんだろ?」
ぅ…嫌いっつーかなんつーか・・・イラつくの。こればっかりはどうしようもない。だって、ホント使えないんだもん。なんだろね。最初の頃は私が仕事を振っていいものかどうかも分からなかったし。自分の方も仕事把握するので手一杯だったし。でも、ヒマそうにしてるしさ、私が手一杯の時ぐらいちょっと簡単なことお願いしてもいいかなって思ったんですよ。ほんっとに単純なことだよ?誰でも出来るし、イチからやれって言ってるんじゃなくて、すでにあるものに追加するだけのただ量が多いのと細かい作業なのでめんどくさいし手間がかかるっていうだけ。でも彼女、自分はそういう作業が好きだし向いてると思うっていつも言ってるしさ。なら遠慮なく頼もうって思ったわけですよ。
でもね、あぁ・・・この子、言ったことしか出来ないんだわ、と思ったり。今あるものと同じようにやればいいんだから、見りゃ分かるしここは説明省いてもいいやねって思った私が悪いのよね。さらには、言ったことも出来てないよ・・・っていうことがあって、もう最近は一度頼んだことのある作業しか頼まないようにしてたの。イラつくから。説明しても一回じゃ分からないし。分からない時の反応がまたイラつくから。(あーもうホント毒だらけでゴメンナサイ。)
でね、今日ですよ。ひとつ、めんどくさい作業を延々とやってまして。あ、私がね。そんな中、飛び込みでいろんな仕事が舞い込んできて。上司も実は別件も含めてテンパっているのでどんどん仕事振ってくるし。その説明してる間に自分でやった方が早いんじゃね?って思うようなことも頼んでくるし。あ、それはいつものことか・・・
そこにクライアントからの資料が大量に届きまして。明日会議だっつーのに。とりあえず何でもかんでもプリントアウト、な業界なので・・・当然のごとく資料もメールも会議までに出力せなーーと思いつつ、時間がなくてねぇ・・・仕方なく、彼女に頼んだんです。ホントならそのメール転送してしまえば早いんだけどそんなことしたらたぶんすべてのメールを全ページ印刷してくれちゃいそうなんで。全部プリントアウトするなら、紙は最初の一枚だけ積み重なっていけばいいわけで・・・その方法も説明しなきゃ分からない子なのでめんどくさいからプリントアウトしたものだけ手渡して、これファイルしてね、と・・・それなら自分でやりゃいいんじゃないか・・・て感じなんだけどさ。
でも、たかがそれだけの作業でいくつも質問をしにきたのですよ。考えれば分かるでしょ、と思ったりもしつつ、丁寧に答えてあげて。とりあえず終わったところでまだ手が空いてそうだったので、私がずっと取り掛かってる分も半分とは言わないから3分の1ぐらいお願いしたいな・・・と思って言ってみたら。
「あ、それは私、苦手分野だからムリです。」
って言われました。うん、パソコンが苦手なのは知ってる。でも、ワードですよ、私がやってたの。英訳は終えてたから、あとはひたすら同じ作業していくだけなんですよ。その作業は説明しますよ、私。決まった作業繰り返すだけなんだけど。って言ってみたんだけど。(そういうの好きだっていうから!)ムリだって。それには手を出さないんだって。
・・・それ以上何も言う気がなくなりました。思わず、「それは私の仕事じゃありません」とオーバーラップしました。その後、「やらなきゃ出来るようにならないだろ。」とか「ここからここまでが自分の仕事、なんて最初から決めてちゃこの先何も広がらないんじゃないの。」とか思ったりもしたけど、すぐ後ろに座ってるその子の席からお菓子の袋を開けてボリボリ食べている音が聞こえてきた途端、アホらしくなって考えることすらやめたんだけど。
「要は、嫌いなんだろ?」
の声が頭の中に響いた時に、かすかに凹んでしまったというわけです。嫌いなんじゃなくてさーーー、納得いかないだけなんですよ。その子が正式に働き始めた時のアレコレにも納得いってないから、なんだろうな。
自分自身、それほど頭の回転が速いとも思わないし、デキるとも思ってないし(なぜか頭がよく回転も速く仕事もできる人たちに、同様に褒められることが多いけど、その都度、違うんだよなーーーって強く思います。)人生における仕事の優先順位も低い方だと思うし、自分の周りの人たちと比べても本気度が低すぎるなと思っているけれど、それでも、なんか違うよなぁ・・・って思うのです。
前の会社のように、まずはNOから入る相手のモチベーションをあげるところからスタート、とはまた違うけれど根本的なものが何か違う気がして仕方がない。仕事に対するスタンスは人それぞれでいいと思うけど、仕事をしている時間ぐらいは同じ心意気でいて欲しいなと思うわけです。
そういえば、前の会社で、私が上司に対して唯一「NO」と言ったのは「オレを癒して♪」って言われた時だけだったなぁwwwそう、そして女の子で泣かなかったのも私だけだったそうですが。
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