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メンタルクリニック。

病院ネタが続きます。

他人と暮らしたことのなかった私がダーリンと一緒に暮らし始めて2年。数え切れないほどのケンカをしました。もともと遠距離だったせいかケンカをしたらその日のうちに解決しなくちゃと思ってしまい、朝までかかって仲直りをすることも多々ありました。その間に何度家出をしたことか・・・そんなことを続けながらも「私、こんなにケンカする人間じゃなかったんだけどな」と思っていました。そもそも他人とケンカをすることはなく、私が嫌だなと思ったりおかしいと思ったことをする相手には、二度まではガマンしてその先は怒りたくないから言いたいことを飲みこんで相手から離れてしまうタイプだったのです。怒ってばかりの自分が嫌だったし、そんな自分をコントロールできないことはもっと嫌でした。普段はものすごく仲が良いのにひとたびケンカをすると感情がエスカレートしてしまい取り返しのつかない言葉も発してしまう、そのジェットコースターのような感情の起伏に疲れていました。こんな状態がいつまで続くんだろうと途方に暮れてしまったのです。

朝までケンカをした日、仲直りしたはずなのに、夕方買い物に行こうとして車の中で涙が止まらなくなり、そろそろ自分の手には負えないなと判断し、専門家の手を借りることにしました。その場でネット検索をして、話をたくさん聞いてくれそうな医師のいるクリニックを探し、電話をして今から伺うことができるか聞いたところ、15分以内に来られるのであれば大丈夫だと言われ、歩いて5分のところにいたのですぐに飛び込むことにしました。

最初に問診票を渡され、それとは別にチェックシートにも回答しました。それから診察室へ入って1時間ほど促されるままに話をしました。自分の経歴、夫の経歴、親兄弟の経歴、今の身体的・精神的状態、本当に細かく質問をされました。こちらの話をひたすら書き留めて(PCに入力して)いるのだけど、相槌も絶妙で感じが良く、まったく嫌な気分ではなく、とにかく話しやすかったのを覚えています。チェックシートの点数的にはウツを心配しなければいけないレベルだったものの、話し方や仕草等々から見て、ウツではないでしょうと自信を持って言われました。まぁ別に自分がウツだとは思っていないんだけど、現状を改善したいし、そのアドバイスのようなものがもらえるのであれば通うつもりで診察を受けたのです。

では何が問題なのかと言うと、睡眠なのではないかと言われました。私は自他共に認めるロングスリーパーで、ダーリンの出勤に合わせて一度起き上がって朝食の準備などの活動した後に、一人になるともう一度お昼頃まで眠っているのですが、そこまで起きてしまったのであれば、たとえばお昼ぐらいになって30分ぐらい横になるとかならともかく、今のようにもう一度しっかりと眠りたいと思うということは疲れが取れていないし、実はそもそもきちんと眠れていないのではないかと言われました。眠れていないから、いつも脳が緊張・興奮しており、言うならば常に徹夜明けのような状態だから、些細なことでも腹が立つし、キレるまでの間が短いし、心臓がバクバクしているのも緊張状態が続いているからでしょうということでした。通常は寝ている間に脳は日頃起こったことに対する感情の処理を行っているのに、きちんと眠れていないからそれが出来ず、寝て起きても前日の怒りを引きずっているのではないでしょうかと言われ、昔は一晩寝れば忘れてしまえていたのに、この頃はそうでもなくなっていて、確かにその通りなのかもしれないなと思いました。

きちんと眠るためのお薬として抗うつ剤を処方され、初日はそれはそれは深い眠りに落ちたのですが、翌日からは寝つきはいいものの夜中にやたらと目が覚めてしまい、次の診察時には安定剤も処方されました。その後も何度となくケンカをしたし、不安のあまり過呼吸を起こしたり、期外収縮を起こしたりもしましたが、薬を服用し始めて1ヶ月ぐらい経った頃には、なんだか夜になると理由もなくイライラしてどうしていいか分からなくなることがあるけれど、それをダーリンにぶつけるのではなくきちんと助けを求められるようになりました。その後1週間ぐらいで理由のないイライラもだいぶ納まって、理由のある不満も、爆発する前にその都度冷静に伝えられるようになってきました。

診察で医師がアドバイスしてくれることや人間の身体や心についての説明は、いつも腑に落ちることばかりで、自分の不機嫌・不調の原因は理解できたけど、だからと言って睡眠がうまくいってないのを矯正したぐらいで本当に苛立ちや焦燥が収まるのか、そこにつながりを見出せず、実はあまり改善を期待していなかったのですが、薬を飲んで2ヶ月で自分がすっかり穏やかになり、ケンカも不満もなくなったのには驚きました。さらに1ヶ月半をかけて徐々に薬を減らしていき、完全に薬から解放されたのが7月半ば過ぎ。その後も特に変化もなく夜もぐっすり眠れているので、診察も今月始めで終結となりました。

自分の感情にこんなにも睡眠が影響しているとは本当に驚きです。診察の時に心の中を吐き出すことが出来たり医師に自分の状態を説明づけてもらえたりすることを望んでいたに過ぎなかったので、患者としてというより好奇心が刺激されるいい経験になりました。今後の治療方針を毎回話してくれたし、薬を飲むことによる影響、減らしていくことによる変化も説明してくれたので、だんだんと治療が終わりに向かっていることを実感できたのも良かったと思います。まぁ、薬を飲んで1ヶ月で4kgも太ったのは想定外でしたが、それも、頑張って2ヶ月で6kg落としたし、ダイエットに弾みがついたということで良しとしましょう(笑。何より、週末や連休にダーリンと一緒にいられることが不安もなく単純に嬉しいと思えるようになったのが一番の収穫です。

いやー、睡眠って大事なのね。

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